個人的な話であるが俺の生まれ育った場所は水戸藩の直轄地であり、江戸時代初期までは釈迦堂村と呼ばれていた。その名の通り、村には阿弥陀堂が安置されており、当然冠婚葬祭すべてが仏式で営まれていた。

しかし、水戸藩二代藩主光圀(水戸黄門)の寺社改革の命を受け、阿弥陀堂は没落、それ以後は全て神式に改心さられ、名前も釈迦堂村から、神式へのあてつけなのか命令なのかは分からぬが神田村(現神田町)に変わり、現在に至る。だから実家の近隣ではいまだに葬式でも法事(神式では霊祭・みたままつりという)でも来るのは決まって神主である。それゆえ、うちの墓を見ると江戸時代以前の墓には真言宗にちなんだ戒名が刻んであるが、寺社改革以降は全て本名で記されている。なのにお宮参りや十三参りは東海村村松の虚空蔵尊(寺)でするというカオスっぷりでねぇ・・・、寺でも神社でもいいから統一せぇよ、ばかちんがっ。ごほん、ともかく、基本的に神式であるため、仏像や仏教にはなんら思い入れはない。

だからこそ余計にピュアな気持ちで牛久の大仏様を見れると思ったのだが・・・、スケールがでかすぎ。でかすぎてピュアどころか、心臓がおもいっきりパフパフ鼓動しちゃってるしぃ~。

top_asa_pict01この写真だけ見ているとプラモのジオラマを見せられているみたいだ

何でもブロンズ立像としては世界最大を誇り、あの奈良の大仏が掌に乗り、ニューヨークにある自由の女神像の約3倍の大きさだそうだ。ていうことはなにかいっ、孫悟空はお釈迦様の手のひらの上でもてあそばれていただけというがここ牛久大仏では奈良の大仏がもてあそばれてるということになんの?ぽこちんと同じでデカけりゃいいってもんじやないと思うがなぁ(罰当たり)。たまたま園内を整備している造園屋の軽トラが大仏の足元にあったらパチリやりましたけどね、軽トラがまるでミニカーに見える。東武ワールドスクウェアのミニチュアランドじゃないんやから(ひたすら唖然)。

ちなみに大仏を見る前に園内にある食堂で飯を食ったのだが普通にエビフライやとんかつとかがあってねぇ・・・、って、おい、仏門って肉食は禁止じゃねぇのかよ。ま、どうせ質問したところ策の外側だから仏教の戒律は犯してないなんて、天下りした役所のお偉いさんみたいな屁理屈こねて俺たちを雲にまこうとすんだろうけどさ、そんなの絶対に認めない、裁判官は認めても俺は認めねぇから。

top_asa_pict01鐘を突くうちの親父、頼んでもいないのに頑張ってくれる

さて、入場料800円を払い、園内に入るが結構若いカップルがいるのに驚いた。どうせこいつ等、神父と牧師の違いも分からぬバカたれのくせして、一丁前に式を挙げるならハワイのチャペルがいいなんていうんだろ、大仏が倒れてきたらてめぇらがいの一番に踏みつぶされて死んじまえと心の中で毒づく俺。そんなわたくしめにどうかお釈迦様の罰が当たりませんように、南無うぅ・・・。

それにしてもアホみたいな感想で申し訳ないが凄まじくデカいわこれ。デカ過ぎて遠近感がよく分からなくなり、歩いても歩いてもなかなか大仏の入口に辿りつけない。

そしていよいよ大仏の体内に入り、エレベーターで上に上がるんだけど、その前に一度10畳ぐらいの部屋に通され、そこで待機をし、1分間の瞑想タイムになる。全て電気は落とされ、場末のババアばかりのピンサロなんか比べ物にならないぐらい真っ暗なのである(ピンサロと比較すること自体が罰当たり)。確かこの暗闇は阿弥陀如来が導く光ががうんたらかんたらとクソ生意気なテープが流れていたような気がするがあまりの暗さに思わず動揺してしまい、殆ど聞いていなかったのでいったいなんの話をされたか全く覚えておりません。別に興味なんてこれっぽっちもないからかまわねぇけどさ。

一分間の瞑想タイムが終わり、入ってきた方向と反対側にある正面の扉が開くのだがそこにあるのはLEDで七色に光る大量のミニチュア大仏群(ミニなのに大・仏って日本語合ってるのか)、お釈迦様はこんなところまで環境に優しいんだねぇ・・・、ってなんだかなぁ、ミニチュア大仏を光らせることの意味が全く分からないのだが。これじゃ遊園地や温泉地にあるインチキ射的屋にしか見えないって。思わずコルクの弾でLEDのミニチュア大仏を片っ端から弾いてやりたくなる。一気に脱力。まあよい、エレベーターに乗って地上85mまで上がりましょうか。

top_asa_pict01中のミニ仏壇みたな箱の中にお釈迦様の骨が、ってほんまかいな?

エレベーターを降りるとそこは大仏のちょうど胸のあたりになっているのだが写真を見ても分かるよう展望台とは名ばかりで実際は縦に切られた小さなスリット状の小窓から外を眺める(つまり大仏の写真を見ても一見するとどこに窓があるか分からないという意味)。でもこれはこれで仕方ないよな。もし胸のところに大きく窓が開いていたらそこからバンジージャンプをしたら面白そう、ロープが切れ、真っ逆さまに落ちてもまわりが霊園になっているからちょうどいいじゃねぇか、そこに墓買って入れちまえば一石二鳥だろうよなんて話になっちまうしさ(またまた罰当たり)。だからここの展望台はこれで正解です。

ただ、気になったのは展望室に展示してあったお釈迦様の骨ね、小指大ほどの骨のかけらがドーム型の入れ物に入れて飾ってあったがあれ本当かよ?修学旅行で京都に行った時もどっかの寺でなんかそんな話を聞いた気がするぞ。あとからネットで釈迦の骨を調べたら真偽のほどは確かめようがないらしいが京都だけじゃなく日本全国至る所にお釈迦様の骨ってあんのな。そう考えると仏教国だったらかなりのところで釈迦の骨なんてもんは見つかりそうだ。DNA鑑定したらみんな別人だったというオチなら笑っちまうよな、別人どころか犬だとか猿だとか人間の骨じゃないのが混じってたりしてさ、あははははっ(くれぐれも罰当たり)。ハナからそんなふうに懐疑的に見ていたせいもあり、自分はとても手を合わせる気分にはなれませんでしたけどね。というか、ウチの家族を含め、だぁ~れも手を合わせてませんでしたが。

ともかくこうして展望台まで上がり、大仏さんを見てきたが、これは茨城を代表する観光地に認定しても罰は当たるまい。純粋に凄いと思った。浄土真宗の檀家でもなきゃわざわざ何回もいく必要はないと思うが、茨城県民ならありがたみ云々はまた別の問題としてもね、宗教宗派問わずこれだけの大仏様だ、一度見ておいても損はないだろう。最初はただ上がるだけで800円は高いかなと思ったが見終えるとこれだけの施設だから800円も仕方ないとさえ思えたしね。あと、大仏のふもと(?)にあるミニ動物園も個人的にはありだな。猿やウサギ、イノシシなど普通の動物園ではハズレの動物ばっかなのだが改めて入園料は取られないのだ(取られても嫌だが)。大仏なんかに上がりたくないってお子さんが駄々こねたらそっちで遊ばせておけばいいしね。ホントやり方がうめぇわ。
 

一度は行っとけ度 ★★★★☆
圧倒的迫力度 ★★★★★
子供動物園のイノシシがめっちゃくちゃ可愛かった度 ★★★★★(ハート)

 

所在地
牛久市久野町2083
問い合わせ先029-889-2931
利用可能時間9:30~17:00
料金大人800円・子供400円
12月~3月は100円引き
休日年中無休
駐車場あり(無料)
ホームページhttp://daibutu.net/

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